川苔山は東京都西多摩郡奥多摩町に位置する、標高1363.3mの美しい山です。奥多摩町役場から北に約5km、埼玉県との県境にも近く、四季折々の自然を楽しむことができる人気の登山地です。山頂からは、雲取山、天祖山、蕎麦粒山といった壮大な山々のパノラマビューが広がり、南東方向の尾根や沢沿いの長い景観は息をのむ美しさです。また、山頂への道中には獅子口小屋跡の湧き水があり、その清らかな水は「東京都の湧水57選」にも選ばれています。
登山道は整備されており、初心者から経験者まで多くの登山者に愛されています。造林地帯や小屋の礎など、自然と人の手が織りなす風景は、自然の中での癒やしと冒険を同時に提供します。東京都心からのアクセスも良く、日帰りで訪れることができるため、週末のリフレッシュや日常からの小さな脱出に最適です。
川苔山について
場所
東京都西多摩郡奥多摩町氷川
標高
川苔山山頂 | 1,363m |
百尋ノ滝 | 814m |
細倉橋 | 642m |
鳩ノ巣駅 | 312m |
特徴
- 奥多摩随一の長さを誇る「百尋ノ滝」がある。
- 危険個所はほとんどない。
- 沢沿いの道が多いため、夏は涼しい。
- 山頂付近にトイレがないため注意が必要。
アクセス
日程とコースタイム
2017.07.08
JR鳩ノ巣駅から川苔山山頂へ
出発 7:20 | 鳩ノ巣駅 | |
7:30 | 登山口 | |
8:15 | 大根ノ山ノ神 | |
10:30 | 川苔山山頂 | |
12:50 | 百尋ノ滝 | |
14:10 | 細倉橋 | |
到着 14:50 | 川乗橋バス停 |
気象情報
日付 | 場所 | 天気 | 気温 |
---|---|---|---|
7.8 | 鳩ノ巣駅 | 晴れ | 24度 |
7.8 | 川苔山山頂 | 晴れ時々曇り | 22度 |
持ち物
今回使用した持ち物は以下です。
山行記録
JR鳩ノ巣駅
7:20 鳩ノ巣駅に到着し、登山の旅が始まります。駅は、素朴で伝統的な建築様式を持つ、落ち着いた雰囲気のある建物です。背景には緑豊かな山々がそびえ、清々しい気分にさせてくれます。この駅は、周囲の自然と調和しており、登山前の心を落ち着かせるには最適な場所です。徒歩で登山道へと続く道を進むと、山々との一体感をより深く感じることができるでしょう。そして、この駅からの道は、これから始まる冒険への期待を高めてくれます。
7:30 この入り口から先は、市街地の喧騒から離れ、静かで落ち着いた森の中を歩くことになります。
大根ノ山ノ神
8:20 大根ノ山ノ神を過ぎました。
山頂までの1/3くらいの地点です。
初夏の日差しを控えめに受ける森の中、スタート地点から約1時間30分のトレイルを経過した地点で撮影された一枚です。この場所は、まるで時間が止まったかのように静寂が支配しており、都会の喧騒を忘れさせてくれる秘境の一角を感じさせます。日光が木々の間を縫い、地面に落ちるそのパッチワークは、自然の絶妙なアートワークを思わせます。
山頂が見えてきました。
川苔山山頂
10:30 スタート地点から3時間の旅路を経て、標高1,364メートルの山頂に到達する瞬間は、登山者にとって格別な喜びです。
川苔山の山頂からのこの眺望は、ガスに煙るものの、そのベールを取り払うことができれば、遠くに雲取山や鷹ノ巣山などの名だたる山々の輪郭を捉えることができるはずです。薄い霞の中にぼんやりと描かれた山並みは、この登山旅の静かなクライマックスを象徴しています。
山の頂きは、一息つく場所であると同時に、達成感を共有するスペースです。緑に囲まれたここでは、歩き疲れた足を休め、新鮮な空気を深く吸い込む人々の姿が見受けられます。柔らかな土の上に座り込む一方で、他の誰かは携帯電話でその瞬間を記録しようとしています。静寂を切り裂くのは、風に揺れる木々のささやきと、遠くで聞こえる鳥の声だけ。自然と対話する時間、それは山を登る醍醐味の一つです。
少し休憩してから下山します。
下山
百尋ノ滝方面へ下山します。
百尋ノ滝
12:50 百尋ノ滝への到着は、森の中の秘宝を発見したような感覚を覚えさせます。落差40メートルから流れ落ちる水の壮大なカーテンは、自然の力と美しさを同時に感じさせる。滝壺には緑の新鮮さを映し出し、岩場には力強い水の音が響き渡ります。そこで過ごす時間は、喧騒を忘れさせる静けさと、力強い生命感に満ちています。心地よい水しぶきとともに、滝の周囲で休憩を楽しむ人々の存在が、この場所が単なる自然の景観ではなく、訪れる人々にとって特別な意味を持っていることを物語っています。
この滝だけでも見ごたえがあります。
百尋ノ滝を後にします。
川苔谷
しばらく沢沿いを歩きます。
川苔谷はその名が示す通り、自然の恵みが豊かな地であり、カワノリが取れることからその名を得ています。谷を流れる清らかな水は小滝を作り、周囲を覆う緑の苔や植物に生命を吹き込んでいます。巨石と古木が織り成す風景は、深い山間の秘境を思わせ、静謐な雰囲気の中にも生い茂る自然の力強さを感じさせます。幽玄の世界へと誘うこの谷は、訪れる者に心の安らぎを与え、自然との一体感を深める場所となっています。
かなり下ってきました。もうすぐ細倉橋です。
細倉橋
14:10 細倉橋にたどり着くと、今日一日の山旅が終わりに近づいていることを知らせます。ここから川乗橋バス停まではあとわずか40分の道のり。そこから奥多摩駅へと向かい、都会の喧騒が待つ新宿方面への帰路につきます。自然の中で過ごした一日は、身体は疲れても心は充実したものになり、都会へ戻るときには新たな活力を感じることでしょう。木々に囲まれたこの地点が、都会と山の自然を繋ぐ架け橋となり、日常への復帰を優しくサポートします。
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