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厳冬期の美濃戸口~八ヶ岳雪山登山(単独テント泊)

八ヶ岳エリア
厳冬期の赤岳鉱泉
八ヶ岳エリア南八ヶ岳

寒風が頬を刺す厳冬の八ヶ岳。今回の登山の目的は、購入した新しいテントとシュラフがこの冷酷な自然にどれだけ耐えうるかの実験です。赤岳鉱泉に到着し、テントを設営。夜は氷点下11度まで下がり、テント内に置いた水さえ凍ってしまうほどの寒さ。それでも、シュラフに包まれれば、その寒ささえ忘れるほどの安心感。軽くて薄いテントが心配だったが、シュラフの力で快適な夜を過ごせました。このような過酷な環境でのテント泊は、自然との真剣勝負。そこには、日常では味わえない、生き生きとした刺激と満足感があります。八ヶ岳の冬山は、ただ美しいだけでなく、我々に自然の厳しさと、それに立ち向かう喜びを教えてくれます。

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八ヶ岳について

場所

長野県諏訪郡富士見町立沢

標高・百名山・高さランキング

山名百名山標高/m順位
赤岳あかだけ日本百名山
山梨百名山
2,89933
硫黄岳いおうだけ2,76077

周辺の山小屋

山小屋(五十音順)予約サイト(開始日)営業状況営業開始営業終了1泊2食/円1泊素泊まり/円
赤岳鉱泉予約通年営業24/1/1(月)24/12/31(火)13,00010,000
赤岳頂上山荘予約営業中24/6/22(土)24/10/20(日)12,0009,000
赤岳天望荘予約営業中24/4/23(火)24/11/4(月)13,00010,500
行者小屋予約営業中24/6/1(土)24/11/3(日)13,00010,000
美濃戸山荘予約冬季休業24/4/26(金)24年10月上旬10,0007,500
八ヶ岳山荘予約通年営業24/1/1(月)24/12/31(火)10,0007,500
  • 宿泊/テント場料金は?
  • 温泉/風呂はある?
  • 注意事項は?

などの詳細な情報は以下に記載しています。

コース

美濃戸口から赤岳鉱泉へ

2016、2018年分をまとめています。
コースは2回とも全く同じコースです。

2016.12.23~2016.12.24

美濃戸口→赤岳鉱泉

出発
23日
11:15
美濃戸口(八ヶ岳山荘) 小屋情報
AM11:15着
12:45美濃戸登山口
到着
14:15
赤岳鉱泉 小屋情報
テント泊
Total時間:約3時間
歩行距離:約6.5km


赤岳鉱泉→美濃戸口

出発
24日
8:00
赤岳鉱泉

9:30美濃戸登山口
到着
10:10
美濃戸口(八ヶ岳山荘)
Total時間:約2.2時間
歩行距離:約6.5km

2018.2.10~2018.2.12

美濃戸口→赤岳鉱泉

9日
16:00
茅野
ビジネスホテル前泊
出発
10日
8:30
美濃戸口(八ヶ岳山荘) 小屋情報
AM8:30着
10:05美濃戸登山口
到着
13:00
赤岳鉱泉 小屋情報
テント泊
Total時間:約4.5時間
歩行距離:約6.5km


赤岳鉱泉→美濃戸口

出発
12日
8:00
赤岳鉱泉

10:05美濃戸登山口
到着
10:50
美濃戸口(八ヶ岳山荘)
Total時間:約2.8時間
歩行距離:約6.5km

※11日は赤岳鉱泉停滞(赤岩の頭の手前まで登山)

特徴

  • JR茅野駅から美濃戸口までのアクセスはよい(厳冬期でもバスがある)。
  • 美濃戸口からのコースは危険箇所はほとんどない。
  • 茅野駅周辺にコンビニ、ショッピングセンターあり。
  • 山小屋が多いためトイレには困らない。

アクセス

行き

JR新宿駅から美濃戸口へ

出発
約120分
新宿 時刻表
JR特急あずさ 松本行
バス乗換
約40分
茅野 時刻表
アルピコ交通 美濃戸口行
JR茅野駅から徒歩1分
4番のりば
到着美濃戸口

帰り

美濃戸口からJR新宿駅へ

出発
約40分
美濃戸口 時刻表
アルピコ交通 茅野行
鉄道乗換
約120分
茅野 時刻表
特急あずさ 新宿行
到着新宿

気象情報

天気(美濃戸登山口)天気(赤岳鉱泉)気温(美濃戸登山口)気温(赤岳鉱泉)
2016.12.23曇り時々晴れ曇り-8度-13度(最低)
2016.12.24晴れ時々曇り曇り-7度-14度(最低)
2018.2.10晴れガス-10度-14度(最低)
2018.2.11ガス-16度(最低)
2018.2.12記録なしガス記録なし-15度(最低)

持ち物

今回使用した持ち物は以下です。

山行記録(2016.12.23~2016.12.24)

今回のミッションは山頂を目指すのではなく、購入したテントやシュラフがこの時期の八ヶ岳に対応できるか確認することです。

JR茅野駅へ(12.23)

特急あずさでJR新宿駅からJR茅野駅に向かいます。

JR茅野駅

10:15 茅野駅に到着しました。

バスはこんな状況でガラガラです。
この時期は寒いばかりで積雪も少ないためこんなものなのでしょう。

美濃戸口(八ヶ岳山荘)

© OpenStreetMap contributors 八ヶ岳山荘

11:15 美濃戸口に到着しました。
ここから赤岳鉱泉を目指します。

赤岳鉱泉

© OpenStreetMap contributors 赤岳鉱泉

14:40 赤岳鉱泉に到着し、テント設営完了しました。

今回の山行の目的は購入したテントとシュラフで赤岳鉱泉の夜を乗り切れるか検証することです。

装備

冬の訪れとともに、赤岳鉱泉のテント場は静謐な白さに覆われています。そこには、技術の手によって創り出された壮大な人口氷壁「アイスキャンディー」が聳え立ち、その迫力ある姿はまるで冬の王国の一部のようです。昨年はあたたかい小屋での宿泊を楽しんだ記憶が心に残っていますが、今宵はこのテントの中で過ごします。アイスクライミングの装備が静かに寄り添うこの場所は、冒険心をくすぐり、自然への深い愛情を感じさせてくれます。

日の光がなく、極寒です。

バスはガラガラでしたが、このような時期でも赤岳鉱泉のテント場は結構埋まっています。
皆さん強者ですね。

赤岳鉱泉(12.24)

0:35 コップに入った水を飲もうとしましたが、テント内にも関わらず水が凍ってしまっていました。
強烈な寒さです。テント内氷点下11度、テント外は氷点下14度でした。
が、シュラフに包まっていれば特に寒さは感じません。

朝になりました。一晩、無事乗り切りました。

結論

今回の装備で赤岳鉱泉の夜は乗り切れたか

  • テント
    隙間風が気になりました。オプションでスノーフライ、内貼りがあるので荷物に余裕があれば検討すべきかもしれません。
  • シュラフ
    着込む必要はありましたが、ほぼ問題なしでした。

薄く、軽いが売りのテントなので心配していましたが、シュラフのおかげもあってか強烈な寒さを感じることもなく比較的快適に過ごせました。
(朝は去年の暖房のない小屋よりも暖かく感じました)
※風が強い場合、スノーフライ、内貼りなどがないと厳しいかもしれません。

このクラスのシュラフは大きいのでザックの中に入れる場合は80Lくらいのザックが必要かもしれません。(自分が使っているザックは60Lなのでシュラフを外付けにしています)

参考情報

バーナーの問題

氷点下10度を超えるくらいから火がつかなくなる(自動点火装置で)ので以下の対応が必要です。
※極寒のテントで火がないと地獄です。

  • 着火方式が「フリント式」のライターを持参する
    ※フリント式とはヤスリと発火石をすり合わせ、発生した火花で着火させる古いタイプのライターです。
  • ガスカートリッジを温める
    ガスカートリッジはテント外に放置することが多いですが、テント内でシュラフなどに包み温めましょう。

今回使用したバーナーはこちら。

モンベル JETBOILマイクロモ
フリント式ライター

本日はこれで下山します。

JR茅野駅からJR新宿駅へ

氷点下14度の赤岳鉱泉とは打って変わってポカポカの特急あずさから南アルプスを見ています。
列車内からは甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山などがよく見えます。

甲府駅を過ぎました。
八ヶ岳とも南アルプスともしばらくお別れですね。
完全に忘れていましたが、本日はイブでした。
雪山初デビューということで自分へのプレゼントになった気がします。

山行記録(2018.2.10~2018.2.12)

今回は冬用の登山靴や12本爪のアイゼンなども導入したため、条件が良ければ赤岳鉱泉経由で硫黄岳まで登ってみたいと思います。

やまのこ村(2.10)

9:40 美濃戸口からやまのこ村までやってきました。

美濃戸登山口

© OpenStreetMap contributors 美濃戸山荘

10:05 美濃戸登山口です。

雪が深くなってきたので、購入したアイゼンを装着します。
登山靴ともぴったりとフィットしています。

12本爪アイゼンは軽アイゼン(4本爪)と比べると抜群に安定しますが、その分重量があり、足に負担がかかりますね。
コースタイム的には1.5~2.0倍といったところでしょうか。

© OpenStreetMap contributors 赤岳鉱泉近辺

もうすぐ赤岳鉱泉です。
雪がかなり深いです。足がバテバテです。
アイゼン装着の影響ですが、もう少し慣れておかなければだめですね。

赤岳鉱泉

厳冬期の赤岳鉱泉

13:00 ようやく赤岳鉱泉に到着しました。

テントを張り終え本日は終了です。
ここまで雪深い冬山は初めての経験でした。本日は赤岳鉱泉までですが、それでも疲労困憊です。
明日条件がよければ硫黄岳に挑戦する予定です。

赤岳鉱泉(2.11)

9:15 天候は今一ですが、ひとまず硫黄岳方面へ向かいます。
景観がなければ無理はしません。途中まで行ってみます。

© OpenStreetMap contributors 赤岳鉱泉⇔赤岩の頭

9:40 赤岳鉱泉から赤岩の頭までの約1/3地点です。

雪が相当深くなってきました。
視界も悪いです。

幻想的な景色ではありますが、アイゼンをつけていてもなかなか足が進みません。

11:50 ラッセル状態になってきました。
この後、赤岩の頭まで行きましたが、ホワイトアウトでほとんどコースが見えない状況だったため、断念しました。
これから赤岳鉱泉に戻ります。

赤岳鉱泉

13:05 硫黄岳は途中で撤退し、赤岳鉱泉に戻ってきました。

隙間風を防ぐため雪でテントを埋めました。

夕方になり、後は何もすることが無いのでワインを購入してみました。
しかしながらこの状況(氷点下12度)では冷たい飲みものは体が受け付けないことが分かりました。
日本酒の熱燗のようなものがよいのでしょう。

赤岳鉱泉の室内で案内を見つけました。
単独行では必要ですね。

18:50 すっかり日が暮れました。
外気は氷点下15度。
本日はここまでです。

赤岳鉱泉から下山(2.12)

7:20 登る人は登る、下山する人は下山する、でテント場はガラガラとなりました。
テントを撤収して下山します。
今回はアイゼン、ピッケル、登山靴など装備もそれなりだったので、条件がよければ硫黄岳山頂を目指したかったのですが、残念です。
次回の楽しみとします。

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